日付の変わる頃、その公園には人はいない 白い電灯に八分咲きの桜の木が浮かぶ 花の下で見上げると かすかな風に枝をゆっくり揺らせ 静かに、静かに咲いていた あと幾日もなく散っていく その運命を受け入れながら 朝の、人々が忙しく行き交う道で 青く高い空に桜の花が冴えている 足を止め、時が止まる 凛として微動だにしない けな気に、しかし強く咲いていた あと幾日もなく散っていく その運命に抗うことなく 桜は毎年花を咲かせ そして私は毎年嘆息する その心は変わらないが 感じるものはわずかに変わる 私も桜も 縁あってともに生きているものなのだから 友よ、美しき友よ これからもともに生きていこう
スポンサーサイト
【2008/03/28 12:11 】
| 詩
| コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
|